お酒を飲む前 of 田辺薬局の Life with 漢方

おいしく飲んで翌日もスッキリ!

DSCN2121.JPGアルコールは胃腸から吸収され、肝臓で代謝して無毒化しますが、代謝の途中物質、アセトアルデヒドが残っていると吐き気、めまい、頭痛、食欲不振、むくみなどを引き起こします。
これが二日酔いといわれる症状に。
年々、お酒が翌日まで残る・・・という方、肝臓の働きが落ちているのかもしれません。

また、二日酔いはアセトアルデヒドのせいだけではありません。
日本人はもともと胃腸の弱い人種。
アルコールが入るとつい食べ過ぎて胃に負担をかけるだけではなく、ビールやカクテル、水割りのような冷たい、水分の多いものを大量にとってしまうため、消化能力が落ちて、翌日不快な症状が出てしまうのです。
舌に歯形がついている方、苔がべったり付いている方胃腸の注意信号
飲む機会が増える前から胃腸対策を始めて下さい。

おいしくお酒を飲むために、そして翌日に残さないためにも漢方薬をうまく使いましょう!

お酒を飲みに行く前に
 【肝臓・胃腸機能を高めておく】  
    ウコン、田七人参(肝臓の働きを高める)
    六君子湯、レオピンファイブ(胃腸機能を高める)

   ※胃腸虚弱、肝機能が気になる方は、日頃から飲んでおくことをオススメします。

お酒を飲んだ後に
 【水分代謝、電解質バランスの調整、消化促進】
    黄連解毒湯、温胆湯、半夏瀉心湯(吐き気、下痢、消化不良)
    五苓散(口の乾き、尿の調節)
    カキ肉エキス(アミノ酸、微量元素の補給)

   ※二日酔いの症状が出る前に飲んでおくと効果的です。
    お酒を飲む前でもかまいません。

舌に歯形が

もともと胃腸機能の弱いタイプ
胃腸の働きを活発にし、消化をスムーズにするいも類がおすすめ。
とくに山いもは消化酵素、ヌルヌル成分のムチンを含み、ムチンは胃粘膜を刺激から守ってくれます。

【このタイプによい主な食材】
 長いも、大和いも、じねんじょ、しょうが、なつめ、梅干し

舌に苔がべったり

普段は胃腸が丈夫でも食べ過ぎてもたれたり、吐き気がするタイプ
消化力を回復させる大根がおすすめ。
大根に含まれる消化酵素と辛み成分は、消化を助け、胃もたれ、胸焼けをすっきりさせます。

【このタイプによい主な食材】
 大根、大根の葉、かぶ、貝割れ菜、にんじん、クローブ、八角、山椒

舌が赤い、または紫色

連日の飲み過ぎで疲れた肝臓には魚介類がおすすめ。
カキやしじみ、たこなどの魚介類は肝臓や胃腸の働きを高めてくれます。
なかでもしじみは「酒毒を下し、口渇、むくみを取る」といわれています。

【このタイプによい主な食材】
 カキ、しじみ、たこ、海藻、みかん、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、黒酢