お薬で下げているだけでは深く静かに病が進行

血圧の目標値、診察室では140/90mmHg未満、家庭では135/85mmHg未満と基準値が変わりました。
 
また、年齢や持病によっても目標値が異なっています。
 
後期高齢者 150/90mmHg未満(診察室) 145/85mmHg未満(家庭)
糖尿病患者 130/80mmHg未満(診察室) 125/75mmHg未満(家庭)
CKD患者(慢性腎臓病) 130/80mmHg未満(診察室) 125/75mmHg未満(家庭)
脳血管障害・冠動脈疾患患者 140/90mmHg未満(診察室) 135/85mmHg未満(家庭)
 
血圧が高くなる原因、実は90%以上が原因不明です。 
生活習慣や遺伝的な体質が関係していることはわかっており、高血圧を引き起こす要因は加齢、ストレス、過労、運動不足、肥満などがあげられます。 
これらの要因が血液を汚し、血管の柔軟性を失わせて血管にかかる圧力を高めてしまうのです。
ですから、薬で血圧を下げているだけでは血液の質、血管のしなやかさは元に戻りません。
 
漢方ではそれぞれの体質に合わせて漢方薬を使い分けます。

 
【加齢による血管の老化】
肌にシワがより、硬くなるように加齢によって血管も潤いが足りなくなって柔軟性が低下します。
さらに、血液を運ぶ「気(エネルギー)」も少なくなると、血流が悪くなり高血圧に。
慢性化した高血圧の方にも多くみられます。
 
息切れ、疲労感、耳鳴り、めまい、物忘れ、腰痛、夜間頻尿など
 
老化を司る「腎」の働きを高める
  【補腎薬】六味丸(ろくみがん)
      亀鹿仙(きろくせん)
      亀鹿霊仙廣(きろくれいせんこう) など
 
【ストレス】
怒り、イライラなどの感情面だけでなく、不眠、栄養素不足、添加物、化学薬品、慢性炎症なども人体にとってはストレスになり、血管を収縮させて高血圧に。
お酒の飲み過ぎで肝に熱が溜まっている方も。
 
頭痛、めまい、ほてり、多汗、イライラ、不眠、口の渇きなど
 
情緒、血流、新陳代謝を司る「肝」の働きを高める 
  【疏肝薬】釣藤散(ちょうとうさん)
       竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
       木鶏丹(もっけいたん)など
  
【肥満・メタボ】
血液の中に老廃物がたっぷり流れ、血栓ができやすくなったり、老廃物が血管壁に塗り固められて血管の柔軟性が低下して高血圧に。
脂肪がたっぷりの肥満の方は余計な熱が体内にこもってしまいます。
 
頭重、頭痛、めまい、物忘れ、胸悶・胸痛、手足のしびれ、肩こり、顔色が黒ずむなど
 
血液の汚れをとる
  【活血薬】冠元顆粒(かんげんかりゅう)
       精命源(せいめいげん)など 
 
体質にあわせた漢方薬の調合もしておりますので、ご相談下さい。