第13回 夏の薬膳レシピ of 田辺薬局の Life with 漢方

第13回 夏の薬膳レシピ

湿気と暑さで食欲が落ちていませんか?

疲れやストレスがかかりやすい胃腸たち。
暴飲暴食や夜食、間食などの動かし過ぎもこたえます。

消化を助け、胃腸にやさしい食材を使って簡単おいしい薬膳をお試しください。


Sun.pngTOKO)いけないとは思いつつ、冷たくのどごしの良い物をつるりと食べてしまっています。
暑いと台所に立つのも嫌になっちゃうよね。

Moon.pngDEN)そうそう、汗だくで天ぷらなんてできないものね。
でもそんなに時間をかけずに作れて、胃腸に優しいレシピにしておきました。
     ご主人でも作れるんじゃないかな。
     お休みの日に作ってもらってください。

Sun.pngTOKO)お願いしてみます。
では、さっそく。
今回はおすすめ食材「梅」を使ったレシピが2品だよね。

Moon.pngDEN)はい。
日本の民間薬として古くから使われている「梅干」は食中毒の予防や食欲増進として使われるだけではなく、黒焼きにし
     た「梅の黒焼き」は風邪の熱や咳、歯が痛む時には患部にす
     りこんで治療したらしいよ。

Sun.pngTOKO)黒焼き〜!
なんかおばあちゃんの知恵袋って感じだね。


Moon.pngDEN)頭痛には梅干の果肉をこめかみに貼るんだって。


Sun.pngTOKO)・・・想像しただけですっぱい。
古くからいろんな事に使われているんだね。

Moon.pngDEN)中国では青梅の乾燥させたものを「烏梅(うばい)」といって下痢や回虫による腹痛なんかに使われています。

     梅の酸味は胃腸だけじゃなく「肝」の働きも高めるのでスト
     レスの多い方にもおすすめです。

Sun.pngTOKO)一緒に使う食材も胃腸にやさしいものばかりだし、作り方も本当に簡単!

夏薬膳.pdf



Sun.pngTOKO)のりと梅を混ぜたソース、まるで「ご飯です○」みたい。
他の野菜やご飯にのっけてもおいしそう!

Moon.pngDEN)れんこんはしっかり歯ごたえを残すように茹でてください。
やわらかい物の方が消化に良さそうですが、よく噛まずに流
     し込んでしまう方が消化に悪いんです。
     よく噛んでだ液としっかり混ぜ合わせ、脳が胃腸に「食べ物
     が入ってくるよ」と指令を出さないと胃液も出てきません
     よ。

Sun.pngTOKO)そうか、だから早食いも消化に悪いんだね。
う〜ん、おいしい。
     酸味を感じるだけでだ液が出てきてます。

Moon.pngDEN)それも梅の効果だね。
でも、同じ食材ばかりでは偏りますので、色々な物を食べてください。

     中国医学では「五味」という考え方があります。

     「酸味」自律神経のコントロール

     「苦味」利尿、消炎、解毒、鎮静

     「甘味」滋養強壮作用

     「辛味」発汗解熱作用

     「鹹味」ホルモン分泌、便秘解消

Sun.pngTOKO)「鹹味」って?


Moon.pngDEN)塩辛さ。
「五味」と食べ物が身体を冷やすのか、温めるのかを示す「熱性・温性・平性・涼性・寒性」がバランス良く食べら
     れると理想的な食事になるよ。

Sun.pngTOKO)素晴らしい考えだけど、覚え切れません!


Moon.pngDEN)もちろん私も覚えていません。
1冊小さい本があると便利だよね。
あとは、旬の食材を選ぶとちゃんと夏には涼性、冬には温性
     のものが出て来てるよ。

Sun.pngTOKO)自然ってすごいね。
とにかく食べ過ぎには注意してバランス良く食べたいと思います。