⑬女性の4大症状と不妊 貧血

妊娠するには十分な血液が必要です

鉄が足りないだけじゃない

 女性特有の体質として多く見られる貧血・冷え・低血圧・低体温。
 今回は貧血と不妊の関係についてお話します。
 
 西洋医学で定義される貧血とは、「赤血球の数が少ない」「色素成分であるヘモグロビンの量が少ない」いずれかにあてはまるものを言います。
 しかし、実際は血液検査で問題がないのにめまい、立ちくらみ、動悸などの症状を訴える方が多くいらっしゃいます。
 中医学では貧血を『血虚』と言いますが、この中には「血液の量が少ない」「血液が薄い」「血液が十分働かない」という意味があります。
 量が十分にあっても、働きが悪い場合は貧血と考えるのです。
 特に不妊でお悩みの方は、子宮内膜が薄い、生理周期が遅れがち、生理の量が少ないという『血虚』の症状がよく見られます。

隠れ貧血の方も

 痩せ型で肌にツヤがないというタイプだけでなく、ポチャッと水太りタイプの『血虚』もありますので、爪が割れやすい、髪がパサつく、手足の先が冷えるなどの症状もある方は注意して下さい。
 子宮内膜症や子宮筋腫で、大量に出血する方や、ホルモン不足で月経期ではない時に不正出血する方は、十分に血液を補う必要があります。
 女性の宝といわれる「当帰」や内臓の働きを高めて血液を産生させる「人参」など体質に合った漢方薬を調合します。
 十分な量の濃い血液が全身を巡ることで内膜にも卵胞にも栄養が行き渡り、妊娠しやすい身体を作ることができるのです。