㉓周期療法「月経期」

新しい内膜を育てるには、まずいらないものを捨てる事

痛みや貧血などはないのが当たり前

 月経周期に合わせて漢方薬を飲み分ける月経周期療法。
 今回は『月経期』のお話です。
『月経期』とは、排卵された卵子が受精、着床しなかった時に、古い内膜や月経血をすべて排出させ、次の妊娠に備えて新しい内膜が育ちやすいよう、子宮内を大掃除する期間を指しています。
 しかし、月経は人によって期間も量も痛みも様々。
 子宮内膜症で内膜が増殖していると大量出血やひどい生理痛に悩まされたり、年々生理の量が少なくなったり、ピタッと終わらずだらだらと出血が続いたり。
 また、精神面でも生理中は気分が落ち込んでしまったり、イライラしてしまうことも。
 特に、妊娠を希望されている方は生理が始まると気落ちされてしまいます。
 実際、体温で約0・5℃も下がりますし、ホルモンも変化しますので精神的にも肉体的にも変調があって当然なのですが、症状が気になる程出るようであればお薬が必要となります。
 生理痛がひどく出血にかたまりが混ざる方は子宮を温め、痛みを和らげる漢方薬を。
 貧血、めまいを起こす方は血を補う漢方薬を。
 気分が落ち込んだり、眠気を伴う方は元気を補い、気の巡りを改善する漢方薬を。
 それぞれの体質、症状に合わせて調合いたします。
 しかし、月経血の量や質、つまり子宮内膜の厚みや状態を決めるのは内膜を育てる低温期や高温期。
 周期全体での卵胞、内膜の発育も大切なのです。