㉔周期療法「卵胞期(低温期)」

周期を整え妊娠力を上げる一番のカギ

しっかりと内膜・卵子に栄養を補う

 月経周期に合わせて漢方薬を飲み分ける月経周期療法。
 今回は『卵胞期』のお話です。
『卵胞期』とは、月経が終わった後の体温の低い時期を指します。
 この時期は、次の排卵に向けて卵子を成熟させ、子宮内膜に血液と栄養を集め、ふっくらとした厚みのある内膜を育てる「育成期間」。
 身体に冷えのある方は、卵胞、内膜の成長が遅く、なかなか排卵できないために『卵胞期』の日数がのび生理周期が長くなりやすく、反対に身体に熱がこもっている方は、成長が早すぎ、しっかり成熟しないうちに排卵してしまうので、生理周期が短くなりやすくなってしまいます。
『卵胞期』は7~10日が理想。
 短すぎても長すぎても、卵胞、内膜にとって良くはありません。
 中国医学では『卵胞期』は栄養を補う時期。
 女性ホルモンの働きを高める「補腎薬」、内臓の働きを高めるエネルギーを補う「補気薬」を主に使います。
『卵胞期』は皆さん比較的自覚症状なく、快適に過ごしていらっしゃるため、無理をしたり、お薬も忘れがちになります。
 しかしここの養生が悪いと、この後の『排卵期』に排卵がスムーズに行われなかったり、『高温期』に体温が安定せず、胸はりや頭痛、イライラ、食欲増進などPMSの症状が出やすくなったり、ホルモンバランスが崩れてしまいます。
 妊娠のためには、とにかく『卵胞期』が重要なのです。