湿気と暑さで食欲が落ちていませんか?
疲れやストレスがかかりやすい胃腸たち。
暴飲暴食や夜食、間食などの動かし過ぎもこたえます。 
消化を助け、胃腸にやさしい食材を使って簡単おいしい薬膳をお試しください。

 
TOKO)いけないとは思いつつ、冷たくのどごしの良い物をつるりと食べてしまっています。
暑いと台所に立つのも嫌になっちゃうよね。
 
DEN)そうそう、汗だくで天ぷらなんてできないものね。
でもそんなに時間をかけずに作れて、胃腸に優しいレシピにしておきました。
ご主人でも作れるんじゃないかな。
お休みの日に作ってもらってください。
 
TOKO)お願いしてみます。
では、さっそく。
今回はおすすめ食材「梅」を使ったレシピが2品だよね。
 
DEN)はい。
日本の民間薬として古くから使われている「梅干」は食中毒の予防や食欲増進として使われるだけではなく、黒焼きにした「梅の黒焼き」は風邪の熱や咳、歯が痛む時には患部にすりこんで治療したらしいよ。
   
TOKO)黒焼き〜!
なんかおばあちゃんの知恵袋って感じだね。
 
DEN)頭痛には梅干の果肉をこめかみに貼るんだって。
  
TOKO)・・・想像しただけですっぱい。
古くからいろんな事に使われているんだね。
  
DEN)中国では青梅の乾燥させたものを「烏梅(うばい)」といって下痢や回虫による腹痛なんかに使われています。
 梅の酸味は胃腸だけじゃなく「肝」の働きも高めるのでストレスの多い方にもおすすめです。
 
TOKO)一緒に使う食材も胃腸にやさしいものばかりだし、作り方も本当に簡単!
 

のりと梅を混ぜたソース、まるで「ご飯です 」みたい。
他の野菜やご飯にのっけてもおいしそう!
 

 
DEN)れんこんはしっかり歯ごたえを残すように茹でてください。
やわらかい物の方が消化に良さそうですが、よく噛まずに流し込んでしまう方が消化に悪いんです。
よく噛んでだ液としっかり混ぜ合わせ、脳が胃腸に「食べ物が入ってくるよ」と指令を出さないと胃液も出てきませんよ。
  
TOKO)そうか、だから早食いも消化に悪いんだね。
う〜ん、おいしい。
酸味を感じるだけで唾液が出てきます。
 
DEN)それも梅の効果だね。
でも、同じ食材ばかりでは偏りますので、色々な物を食べてください。
 
中国医学では「五味」という考え方があります。
「酸味」自律神経のコントロール
「苦味」利尿、消炎、解毒、鎮静
「甘味」滋養強壮作用
「辛味」発汗解熱作用
「鹹味」ホルモン分泌、便秘解消
  
TOKO)「鹹味」って?
  
DEN)塩辛さ。
「五味」と食べ物が身体を冷やすのか、温めるのかを示す「熱性・温性・平性・涼性・寒性」がバランス良く食べられると理想的な食事になるよ。
  
TOKO)素晴らしい考えだけど、覚え切れません!
 
DEN)もちろん私も覚えていません。
1冊小さい本があると便利だよね。
あとは、旬の食材を選ぶとちゃんと夏には涼性、冬には温性のものが出て来てるよ。
 
TOKO)自然ってすごいね。
とにかく食べ過ぎには注意してバランス良く食べたいと思います。