⑧不妊と『体の衰え』

男性にも女性にも【身体のピーク】があります

平成26年度の初産平均年齢が「30.6歳」

 近年、10組中1組のカップルが不妊で悩まれています。
 環境ホルモンやストレスなど原因は色々と言われていますが、やはり晩婚化も一つの原因でしょう。
 二千年ほど前に書かれた中国の医学書『内経』に、女性は7年、男性は8年の周期で体が変化し、女性は35歳、男性は40歳を境に体が衰えていくとあります。
 実際に産婦人科でも35歳以上の初産の方は高年齢出産とされます。
 しかし、この体の衰えは年齢だけでなく、元々の体質や生活習慣に大きく左右されます。
 ですから40代後半でも妊娠される方もいらっしゃれば、30代で早期閉経という方もいらっしゃるのです。
  

生活習慣の悪化で衰えが進んでしまいます

 中国漢方では不妊と深く関係している体の衰えは、『肝腎不足』にあるととらえています。
 この肝、腎は西洋医学の肝臓、腎臓と異なり、生殖機能を整える血、精という栄養素を蓄える場所を指しています。
 この血や精の蓄えが不足すればホルモンの分泌が低下し、乱れやすくなり、卵巣や子宮、精巣への栄養が滞り、衰えが早まります。
 漢方では鹿茸、イカリソウなどの補腎薬や肝血を補う当帰、芍薬などを用います。
 若くして肝腎不足になるのは、夜更かしやストレス、疲労など現代人のライフスタイルにも問題があります。
 最近生理の量が減ってきた、周期が前後に乱れる、高温期の体温が安定しないなどがありましたら、一度ご相談下さい。
 お医者様の治療とあわせて行っている方も多くいらっしゃいます。