⑧不妊と深い関係のある『体の衰え』
女性の体は7年周期で変化する
最近、某薬酒のCMでもいわれています
近年、10組中1組のカップルが不妊で悩まれています。
環境ホルモンやストレスなど原因は色々と言われていますが、やはり晩婚化も一つの原因でしょう。
二千年ほど前に書かれた中国の医学書『内経』に、女性は7年、男性は8年の周期で体が変化するとあります。
女性は7歳で乳歯が永久歯に生え変わり、14歳で初潮を迎え、21歳女性としての体が出来上がって妊娠適齢期となり、28歳で女性として体が最も充実します。
この時期に妊娠、出産されるといいのですが、今は結婚が30代。
生活が落ち着いてから、となるとどうしても妊娠が遅くなってしまいます。
35歳を境に、男性は40歳を境に体が衰えていきます。
実際に産婦人科でも35歳以上の初産の方は高年齢出産とされますし、35歳以上になると著しく卵巣機能は低下し、妊娠率の低下、流産率の上昇がみられます。
しかし、この体の衰えは年齢だけでなく、元々の体質や生活習慣に大きく左右されます。
ですから40代でも妊娠される方もいらっしゃれば、30代で早期閉経という方もいらっしゃるのです。
中国漢方では不妊と深く関係している体の衰えは、『肝腎不足』にあるととらえています。
この肝、腎は西洋医学の肝臓、腎臓と異なり、生殖機能を整える血、精という栄養素を蓄える場所を指しています。
この血や精の蓄えが不足すればホルモンの分泌が低下し、乱れやすくなり、卵巣や子宮、精巣への栄養が滞り、衰えが早まります。
漢方では鹿茸、イカリソウなどの補腎薬や肝血を補う当帰、芍薬などを用います。
若くして肝腎不足になるのは、夜更かしやストレス、疲労など現代人のライフスタイルにも問題があります。
最近生理の量が減ってきた、周期が前後に乱れる、高温期の体温が安定しないなどがありましたら、一度ご相談下さい。
お医者様の治療とあわせて行っている方も多くいらっしゃいます。