25.周期療法 ・排卵期 of 田辺薬局の Life with 漢方

25.周期療法 「排卵期」

女性の体は、月経周期によって大きく変化するから

排卵した成熟卵子をキャッチし、精子との受精を促す「排卵期」とは

bind_87.jpg 月経周期に合わせて漢方薬を飲み分ける月経周期療法。

 今回は『排卵期』のお話です。

 卵巣から成熟した卵子が放出されると卵管采がキャッチし、子宮へ運ばれながら精子との受精を試みます。

 その後、黄体化して黄体ホルモンが分泌され、体温が上昇、内膜もより厚みを増し、着床の準備が整う時期です。

 基礎体温的には階段状に何日もかけて体温が上がるのではなく、1〜2日でスッと上昇するのが理想とされています。

 しかし、女性の体はとてもデリケートですので、まったく健康体の方でも疲れていたり、ストレスを感じると排卵がストップしてしまうことがあります。

 この時、まったく出血のない『無月経』になることもありますし、体温が上昇せず、普段の生理よりも量の少ない『無排卵月経』になることもあります。

 次の生理が周期通りに来れば問題ありませんが、何ヶ月も排卵がないと卵巣の機能が衰え、自力での排卵が困難になることも。

 また、体外受精などで採卵のために排卵促進剤を使い、1回に何個もの卵子を育てていくと卵巣が疲れ、だんだんと良質な卵子を作れず、採卵が難しくなります。

 中国医学では卵巣機能を高め、ホルモン分泌を促す「補腎薬」と排卵をスムーズに行わせる「理気活血薬」を排卵前後約5日間使います。

 ストレスで気分がふさがって排卵が滞らないよう、ストレッチなどで体を伸ばし、香りの良いシソやネギ、パセリなどの香草を摂るのも良いでしょう。

 一度ご相談ください。